=Guildius・Machina=

ピピピピ!

半径十メートル以内にベルヴァーが接近したことを告げる警報が鳴る。

「っの、やっぱ罠ですかそうですか!!」

とっさに振り返ったレンの――頭上。

どこかで引っこ抜いたらしい道路標識を、槍のように構えたケンタウロスが落下してきていた。

避けるか、受けるか。それは一瞬の判断。

(回避じゃ間に合わない!)

そんな簡単な理由で、レンは槍を受け止めた。

ガグィィィィィン――!!

轟の唸りもすさまじく振り下ろされた鉄棒が、クロスされたギルディウスの手甲をぶっ叩く。オレンジ色の火花が激しく散った。

「う、ぅぅぅ……ぃ、たーい!!」

ギルディウスを操作するためのトレーシングシステムが、その衝撃とダメージをレンへ直結させる。ひたいの上で組み合わせている腕が、肩から丸ごと震える。

奥歯を噛みに噛み締めた少女は、しかし――

「でも死ぬほどってわけじゃない、って、のぉ!!」

獰猛な眼差しを、メガネの内で輝かせた。

刹那の拮抗を経て着地したケンタウロスの脳天目掛け、

「う――ぅらぁっ!!」

握り固めた拳を打ち込む。