=Guildius・Machina=

言うだけ言って、レンは一方的に支倉の通信を切った。操縦に集中する。

走り幅跳びの着地と同じように、ギルディウスが両手両足を前方へ振り出した。豪速と巨人の重量が相まって、アスファルトを陥没させた衝撃が地鳴りとなる。

「――っと。到着。……さって~?」

公道アスファルトに景気よく溝を穿ったレンは、メガネの位置を戻してから、周囲へ目を走らせた。

頭の欠けたビルの並木は、どれも無惨にガラスが砕け、コンクリートにもひびが入っている。

ねじくれた標識に、焼け焦げ、紫電を散らしながらぶすぶすと煙をあげている信号機。

爆発したのか、フロントをあぶられといる自動車。

そしてそこかしこに、ゴミのように散乱しているのは、人の腕であったり足であったり。

紛れもない。そこは、戦場なのだった。いや――過去形にするには、まだ早すぎる。

(どこ……?)

レンは周囲に目を巡らす。

(どこにいる……?)

アーメット型のギルディウス頭部では、単眼カメラが右へ左へ、スリッド状の隙間をせわしなく動く。

(ケンタウロスは群れでの攻撃をしてきていたはず)

つまり、戦闘区域から忽然といなくなることはありえない。