人を放っておけないタイプだった。

誰かが孤立していたら、お節介だと思われても、その人のそばにいた。そうすることで、その孤立した誰かが少しずつ心を開いてくれて、そして、クラスにも打ち解けてくれたらと考えていたし、実際に、そうなることがほとんどだった。

だから私は、たとえよそのクラスの人でも、だれかが孤立していたら放っておけなかったし、自分から声をかけていた。同じクラスの人だったら、なおさらに。

そうやって少しずつ、少しずつでも確実に、いろんな人と友達になって、私はたぶん、得意になっていたんだと思う。

自分は人を助けられる。ひとりぼっちから救い出してあげられる。人を、孤独から解放できる。

そんな、勘違いをしたんだと思う。だから私は、自分の善意を他人に押しつけ続けていた。

あの日、あの時まで。