「送るかんな?」
留以が面倒臭そうに言う。
「あっ…ちょっ…
もう少し慎重に…」
「送信ー。」
「あっ!馬鹿!」
高村の助言も虚しく、留以は送信ボタンを押してしまった。
1時間後――
「来ねぇな…。」
「てか、来るわけ?」
美姫は待ちくたびれたのか、机の上に突っ伏して顔だけ上げている。
待てど暮らせど返信は来ない。
「…やっぱ来ねぇよ。
お前ら、今日はもう帰っていいよ。」
留以は しびれを切らしたのか、切り上げることを決めた。
「マジすか。
じゃ、俺 失礼しまっす。」
「何だぁ?隼人、デートか。」
「…何で分かるんすか。」
「勘だよ、勘。」
「恐ろしい勘っすね。」
「あ、そだ。
何か思い出したら電話してこい。ほい、ケー番。」
「ケー番…。」
「高みぃ!!!」


