「成瀬!真面目にやれ!」
「はいはい。
姫、今から隼人に電話して。」
「今?わかった。」
数字のボタンを11回と、受話器が外れているボタンを1回押し、美姫は携帯を耳に当てた。
コール音が数回鳴り、少し警戒気味の声が聞こえた。
見知らぬ番号を不審に思ったのだろう。
「…もしもし。誰?」
「陽菜の友達。美姫っていうんだけど…あのさぁ…今から警察署に来てくれない?」
「は?何で?」
「…事情は来てから話すよ…。」
「は?つか行かねぇし。」
携帯ごしに聞いていた留以が美姫の携帯を取った。
「陽菜が死んだんだよ。」
「え…?
な、何言ってんだよ…
もしかして、自殺…!?」
「自殺だと思う理由は?」
「…俺がフったから…。」
「そうか。
まぁ安心しろ。自殺じゃねぇ。」
「え?じゃあ何で…」
「それを今調べてんだよ!
とにかくお前、来い!」
留以は荒々しげに電話を切った。
「つか誰だよ今の人…。」
隼人は戸惑いながらも警察署に向かった。


