その鳥が、あたしをじーっと見つめていると思ったら、不意に突っ込んで来た。


しかも、ちょっと変な事を言っている。


“レイちゃんにちかづくべからず。べからず。べからず”



それを繰り返しながら突っ込んで来る。


最悪!!



オマケに、キツツキのようにあたしの服をつついてくる。



「っ、はなれてよ!!」



叫んでも、鳥ははなれない。ムリヤリ服を引きちぎろうと、ぐいぐい服を引っ張る。



ヤバいって!!



千歳零爾に助けを求めようしても、あたしをじーっと観察していて何も言えない。



次の瞬間に、ブチって言う変な音がしたと思ったら、鳥があたしの服を破ったのだ。



しかも、あたしは、今日ラフな格好の為あれを付けていない。



その為、すぐに手で隠してたけど、多分千歳零爾には見える角度に居たため、ちらっとは見られたに決まっている。