「お、いいね」
 雨鳥は微笑んだ。

「じゃあ、きみたちの飛行機の名前、使わせてもらおうかな」

 空気は叔父さんの言葉を思い出した。

「叔父さんがセスナにピースピースって名前をつけたのは、『飛行機は人殺しの道具じゃない』そういう思いを込めたからなんだそうです」

 無色が大きく目を見開いた。

「そうだね、生み出す人は皆──ただ夢を求めただけなのにね」

 雨鳥は何かを噛み締めるように言って、またおいでよ、と三人に笑いかけた。