するとどこからか 結依が駆けつけてきた。 息を切らしながら 全力疾走している。 陸上部の彼女が 息切れするなんて。 よっぽどのことだ。 でもなぜだろう。 少し安心した。 こんなに近くで見たのは、 あの事件当日以来だ。 「蓮実!」 すると彼女は 私の名前を叫んでいる。 「え?」 「ちょっと どういうこと!?」 急に私に詰め寄ってくる。 突然のことで 戸惑っていた。 「え…何が…」 「沙菜と 約束したんでしょ!」