それに私たちには 約束の十ヵ条というのがある。 『花井 晴樹には関わらない事』 っていう決まりがあるからだ。 そもそも関わりが 今までにあったなんて 一言も報告していなかった。 だって絶対に振られるって 思っていたから。 でも事態は急変していたのだ。 「…そっか」 そして今日も2人は 一緒に帰らずに、 別々に帰ることになった。 外では私達は 他人のフリだから……。 *** 俺は彼女の帰る後姿を図書室で 上から覗いていた。 愛しい彼女の後姿。 明るくて元気な後姿だった。