「あのさ、 話したいことがあって…」 「なんだよ?」 私は真剣な表情で話し始めた。 「あのね、私たちが 付き合ってることだけど、 誰にも言わないで欲しいの」 思いっきり言い切った。 実は昨日、晴樹君が 私たちの関係を はっきりとしておきたいって 言ってくれていた。 一晩中ベットの中で 一生懸命に悩んだ。 嬉しかったよ。 でも今はどうしても無理だった。 「なんで?」 「それは…… 心の準備が出来てないし、 恥ずかしいし……」 完璧にウソをついた。 本当は結依に まだ報告していないから。