ふとんの中で隆介が私の前髪をかきあげた。


「なぁ…美亜、俺・・・すっげー我慢してたんだぞ?」


隆介が甘い声でそう言いながら、私のおでこを撫でる。



「ごめんね…実は、私もずっと待ってた。」


私は隆介の頬に触れて、ほっぺをプニプニって引っ張る。



「ば~か…俺が、どれだけ耐えてたかわかってんのぉ?」


「ふふふ…すごいなぁって思ってた。」


隆介がふとんの中で私を抱きしめた。

そして、顔をくっつけたまま話す。


「俺さ、我慢して手を出さずにお前を送った夜は、ちょっと誇らしい気持ちになったんだ。俺ってすげ~じゃん・・・みたいな。他の男にはこんな愛し方できないだろって思ってたんだ。」


隆介の声が優し過ぎて、一瞬本当に隆介かどうか確かめたくなる。

目を凝らして見ると、暗いふとんの中で隆介のかわいい顔が見える。


「隆介の愛…ちゃんと伝わってたよ。やっと…ひとつになれたね。」


「これから俺がどうなるか知らね~からな…くくくく…美亜俺についてこれんのか?」


隆介の白い歯が光って見えた。


私は隆介の腰に腕を回して、思いっきり抱きついた。



「ついてくよ…どこまでも、いつまでも…隆介とずっと一緒にいたい。」


「ば~か。恥ずかしいこと言ってんじゃね~よ!」



隆介はいつもの口調でそう言うと、私の上に乗ってきてキスをした。