俺は、こんなつもりで彼女を助けたんじゃない。 今にも消えてしまいそうな彼女を見ながら、そう心の中で呟いた。 俺は莱に笑顔でいて欲しい。 もう一度抱きしめたい。 そう思い、人に触れることの出来ない自分の両手を見た瞬間──。 『最後に1つだけ願いを叶えよう』 どこからか声が聞こえた。 左手の甲に"24"と数字が浮かび上がってきた。