君と過ごす最後の24時間



その手は俺の左手に触れる。


「抱きしめてなんて言わないから……手を握って」


莱は、小刻みに震えている、短いけど量が多いまつげを下げた。


まつげを下げた時、小さな水滴が頬を伝った。


手を握るって、慰めることになんの?


俺は楽だからいいんだけど、莱はそれで満足するわけ?


そんなことを考えながら、俺の左手に触れている莱の手を見つめていると


「具体的にどうしていいか言ったんだから、早く手を握れよ!握られるのを待つ方は恥ずかしんだよ!」