君と過ごす最後の24時間



足音の正体は、制服を着た莱だった。


「なっ……なんで噂の矢沢優羽がいるの!?」


莱も俺が誰なのか分かったみたいで、大声で話す。


“噂の”って、俺ら同じクラスじゃん。


……まぁいいや。


今まで、夜の学校に俺以外の生徒が来たことがなかった。


莱もビックリしているみたいだけど、俺もビックリなんだよ。



もともとタレている目の目尻を下げて、頬を緩める莱。


「ねぇ、優羽。ちょっと告白したい人がいるから、ここで練習相手になってくれない?」


――は?