龍の世界

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「かーごめかーごめ…かごの中の鳥は…いついつ出会う…」















「夜明けの晩に鶴と亀が滑った────」



















「後ろの正面だーぁれー……」




















痛いほどの静寂の中で、細く綺麗な、冷たい歌声が響く。







夜も更けた真夜中の暗闇で、その部屋は月明かりが注ぎ、どこか神聖な雰囲気を醸し出している。










「ふふ…本当にあの子は僕を楽しませてくれる…」










弱り切っている今なら、すぐに僕の鳥籠へ戻ってくるかと思えば、いつの間にか僕を真っ直ぐ見つめて来る…





分かるよ…







君は目を逸らさずに僕を見据えている…















あぁ…






想像しただけでたまらない…















「早く戻っておいで」













僕の小鳥────