龍の世界

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「ねぇ…、あの子は、今どうしてるかな…今日会って、どうだった?」


「まだあの時の傷が癒えていないようです」


「そう……可哀想に。僕の元にいたら、ずっと幸せだったのにね──」










綺麗な宝石や花で飾り立てて

君の細い腕に似合うプラチナの鎖






僕の可愛い可愛いお人形

















「早く連れてきてよ」


「今しばらくお待ち下さい。龍達が警戒しています。雛を守る為に───」



「ふふ。流石桜千会。あの麗龍も、あそこでは守られるべき雛なんだね」


「はい……」


「はは……本当に、あの子は僕の心を掴んで離さないよ。あの冷たい目で見つめられたら堪らない」








男は自らの下で白い裸体を晒す、椿の花びらに埋もれる妖しい程に美しい少年を静かに見つめた











「初めてだよ、こんなに僕が惹かれるなんて…。あぁ、でも最近二人目が出来たね・・・」



「七瀬麻綾、ですか?」


「あぁ、そう。麻綾ちゃん・・・」




少年は病的な白さの細い手をスッと伸ばした。

その手には白とは対照的な紅椿の花を握っている。












椿を向ける先には七瀬麻綾の写真。


サバイバルナイフで壁に張り付けられていた。










写真は麻綾の新体操演技の写真。


一体いつ撮影されたのか・・・










「可愛い子だよ、本当に。僕のあの子には適わないけど・・・・あぁ、でも───」









あの目には惹かれるかな・・・