その時だった。

灯り始めた街灯の光を受け、何かが闇の向こうで光っている。

目だ。

それも一対ではない。

目はふたつ、みっつと増え始め、私たちは取り囲まれていることに気づいた。

そうしているうちにも、隙間なく続いていたはずのブロック塀の間からシュルシュルと次から次に何かが現れ、その数はますます増えていっていた。