足下にふと目をやる。

木々の隙間から洩れる光と、葉が作り出す影の明暗に軽く目眩を覚え、私は目を閉じた。



そういえば、この路地に入ってからは暑さを感じない。

いや、むしろ汗で火照った体は心地よさを感じていた。