「で、本当の名前はなんだい?」 −優子です。優しい子供と書いて優子です。 つい癖で普段人間にするような説明をしてしまった。 私は一体ここで何をしてるんだ? 「おう! 優子だな! よろしく優子!」 ろくの一言にどきりとした。 誤解の無いように言っておくが、猫の一言にきゅんっとなったわけではない。 それほど落ちぶれてはいない。 それほど干からびてもいない。