「ところでお嬢ちゃんは幾つだい?」

−いえ、はい、今年で二十五歳になりました。

「おおっ! そいつぁ奇遇だねぇ! おいらも同じだ!」

−と、申しますと二十五歳?

「いんや! 一歳と半年だ!」

−……

「かぁあっ! お嬢ちゃんは何にも知らねえんだな? おいらたちの歳はよう、生きてきた年月に『六』を掛けて『十五』を足すんだよ。これはお前さん達『人』が、勝手に考え出したことだぜ?」

−……すみません