にこにこと微笑みながら、紫煙を吐き出す姿に敦士の記憶が呼び起こされる。 「…………ブラックサンダードラマー」 「ぷっ! なんだそりゃ?」 思わず噴き出す相手の顔をまじまじと眺め、自分の記憶に間違いがないことを確認して当時の正式な呼び名を投げ掛けてみる。 (どうか人違いでありますように)と心中で願いながら。