「…あの日はごめんなさい。」

ただ、傷付けたことを謝りたかった。

「好きなの、本気で坂上くんが好き…でも、ジャスティンに気付かれたくなかった。教師のくせに生徒に…って。彼はお兄ちゃんみたいな人だから、嫌われたくなかったの。」

傷付けようなんて少しも思ってなかった。本当だよ。信じて?

「―ならさ、ここでキスしてよ。」

じっと私を見据える坂上くんに、私の頬は熱を帯びた。

「誰か来たら…」

「早くしなきゃ、誰か来るよ?」

にやりと笑う坂上くん。
やっと前の君に戻ったことが嬉しくて頬が綻んだ。

チュッと頬に一瞬キスをした。