香吏奈のことすっかり忘れてた。 俺が戻ると泣き顔の香吏奈がいた。 『香吏奈、心配してくれてありがとう。でも俺が投げたいから…。俺のかっこいい姿見て惚れ直すなよ。』 俺は頭をなでグランドへと戻った。 『…ばかっ。』 背中に小さな声で香吏奈の言葉が聞こえた。