「おい!どうしたんだ?」

一人泣いてるアタシに声をかけてくれたのは、アイツ…。


牧村優。


「べ、別に。」


涙を拭い、教科書をカバンに詰め込む。


やだやだ。
よりによって、アイツに見られるなんて最悪!
何か言われる前に帰ろう。


が立ち去ろうとするアタシの前に、優が立ちはだかる。

「な、何よ?」


「ん!」


ポケットティッシュを差し出された。