「ウァ〜ン!」


寝室からピノコの泣き声が聞こえてくる。


「ママー、ピノコ、ミルクの時間かもー?」


ママからの返事はない。

「ママ?」


そっとふすまを開けると、ピノコがハイハイしながら戸口まで来ていた。

「ママってば!」


「もう!ママならイビキかいて寝てるよ!」


エマが携帯をいじりながら答えた。


「はぁ〜。仕方ないなぁ…。」


ピノコをリビングに連れ出し、ミルクの用意をする。


あっ…、そろそろミルク無くなる。
明日買わなくちゃ…。


はぁ〜。


深い深いため息が出た。