「すみれはいい母親じゃなかったかもしれないけど、いい母親になろうとしてる。
何より、あなたを産み、育ててくれたのは他でもないすみれなんだから!そりゃ、ちょっと恋多き女の子だったけど、利香ちゃんの大切な兄弟を産んでくれたのもすみれなの。それだけはわかってあげて?」
「…はい。」
まだ納得がいかないアタシ。
「そうそう、すみれね、毎月の給料の中から、子供たちのために積み立てしてあげていたの、知ってた?」
「積み立て?」
「そう。それぞれの子供たちの名前で、ちゃんと貯金してあるのよ。これが利香ちゃんの通帳。」
差し出された通帳にはアタシの名前。
開いてみると、毎月同じ金額が振り込まれている。
「他の兄弟たちの分も私が預かってる。すみれ、自分で持ってると、苦しい時に使ってしまいそうだからって…。これは、すみれが爪に火を灯すような思いで貯めていた物よ?子供たちのためにできる事、これくらいしかないって、酔っ払うたびに嘆いてた。」
通帳の上に涙が落ちた。
毎月、給料から引き抜いていたお金はこのためだったんだ。
自分で使ってたわけじゃなかったんだね?
私たちのために貯めていたんだね?
「でも、そうならそうと言ってくれれば…。」
通帳を握りしめる。
何より、あなたを産み、育ててくれたのは他でもないすみれなんだから!そりゃ、ちょっと恋多き女の子だったけど、利香ちゃんの大切な兄弟を産んでくれたのもすみれなの。それだけはわかってあげて?」
「…はい。」
まだ納得がいかないアタシ。
「そうそう、すみれね、毎月の給料の中から、子供たちのために積み立てしてあげていたの、知ってた?」
「積み立て?」
「そう。それぞれの子供たちの名前で、ちゃんと貯金してあるのよ。これが利香ちゃんの通帳。」
差し出された通帳にはアタシの名前。
開いてみると、毎月同じ金額が振り込まれている。
「他の兄弟たちの分も私が預かってる。すみれ、自分で持ってると、苦しい時に使ってしまいそうだからって…。これは、すみれが爪に火を灯すような思いで貯めていた物よ?子供たちのためにできる事、これくらいしかないって、酔っ払うたびに嘆いてた。」
通帳の上に涙が落ちた。
毎月、給料から引き抜いていたお金はこのためだったんだ。
自分で使ってたわけじゃなかったんだね?
私たちのために貯めていたんだね?
「でも、そうならそうと言ってくれれば…。」
通帳を握りしめる。


