「すみれから聞いたわ。大した事なくて良かったわね?」


「はい…。」


ママがどこまで話したかわからないけど、アタシの顔色が曇ったのを梓さんは察した。


「あっ!お見舞いなのにお花買うの忘れちゃったわ!優、あなたちょっと行って買ってきてよ!」

「はぁ〜?今から?マジめんどくさいし!」


「いいから行ってきなさい!ほらダッシュ!」


「チッ…。」


梓さんから数千円受け取った優は病室をあとにした。


「これで女同士心おきなく話せるわね?」


そう微笑む梓さん。


ママに頼まれてアタシを説得しに来たんだな…。