体から力が抜けてヘナヘナとその場に座り込む。

何も知らないくせに…。

寿一の言葉が矢のように胸に突き刺さった。


アタシは誰よりも家族の事を考え、知っているつもりだった。


けどそれはアタシの勝手な思い上がりだったんだ…。


アタシは今まで何を見てきたんだろう?


何のために頑張ってきたんだろう?


これから、何を信じて頑張って行けばいいんだろう…。


もう、何もわからなくなってしまった。


「謝れよ!エマ姉と大貴に謝れよー!」


「寿一!」


ピシャリ…


叫んだ寿一の頬を強く打ったのはエマだった…。