利香15歳・5児の母です!

「はい?」


振り返ったアタシに、おばさんは笑顔で、そして声を潜めて言った。


「お客様のお荷物の中に、まだレジを通されていない商品がございますよね?」


「えっ?」


呆気に取られているアタシをスルーして、おばさんは大貴の前にかがんだ。

「僕、ポケットの中に、お金払っていない商品持ってない?」


おばさんの言いたい事を理解したアタシは、頭に血が上り、喰ってかかっていった。


「ちょっと、うちの弟がそんな事するわけないじゃない!ねぇ?」


当たり前じゃないですか!という答えを期待しながら大貴を見る。


なのに…。


大貴はゆっくりとズボンのポケットの中から、幾つかのお菓子を取り出した。


「大貴…。嘘でしょ…?」

震える声で問いかけても、大貴は何も答えない。

「ちょっと、事務所まで来てくれるかな?」


おばさんにそう言われた大貴は無言のまま頷き、歩いていく。


何かの間違いだよね?
大貴が万引きなんて…。