「最近、顔色悪いけど、大丈夫なの?」


「うん。一応受験生だし勉強もしなくちゃならないでしょ?だけど家事に育児、それから朝・夕の新聞配達…。結構ハードなの。」


「そうだよね〜。せめてアルバイトはやめたら?どう考えたって無理じゃない?その生活。」


「うん…。」


千草の言う事は最もだ。今はバイトなんかしてる場合じゃない。
ちゃんと勉強して、しっかり休む。
そんな生活が理想的なのは重々承知。


だけど、アタシがバイト代でプレゼントを買ってあげた時の家族の笑顔が忘れられない。


いつも我慢ばかりしているみんなに、少しでも喜んでもらえたら、それはアタシの喜びにも繋がるんだ。