キーンコーンカーンコーン…。


チャイムと同時に千草が登校。


アタシたちが仲間外れにしてから、千草はチャイムと同時に登校し、下校するようになった。


学校に居場所がないからだろう。


下を向きながら教室に入ってきた千草にアタシは駆け寄った。


「千草、ちょっといい?」

「えっ?」


アタシに話しかけられた千草は明らかに動揺している。
そして、菜々子の方をちらちら確認した。


ああ…。
もう!
ここじゃ話しずらい!


そう思ったアタシは、ホームルームがもうすぐ始まるとわかっていながら千草の手をとった。


「千草、走って!」


「えぇ〜?!」