少しでも気を紛らわしたくて、人に流されながら、賑やかな街へ向かった。


街には、人の笑顔も煌びやかな商品も溢れている。


なのにアタシだけ泣きべそをかいている。


こんなにたくさんの人がいるのに、アタシは1人きり…。



サマーセール真っ只中のお店にはアタシが欲しくてたまらない商品がズラリと並んでいた。


それを1つ1つ手にとり合わせてみる。


ショッピングなんていつからしてなかったっけ?

アクセサリーや、流行りの洋服を眺めているうちに、少し気分が和らいだ。


沈んでばかりいられない…。


頑張れ、アタシ!


何かをふっきるように、アタシは財布を取り出した。