「利香?今ねぇ、優君が来てたんだよ?あれ、起きてる。」


ママがアタシの様子を伺うために部屋に来た。


「あらぁ、顔が真っ赤よ!また熱が上がったのかしら?」


アタシのおでこと自分のおでこに手を当てて比較する。


「すごい熱!ママ、お店休もうか?」


「いい!寝てれば治るから!」


アタシは布団の中に潜った。


得体の知れない罪悪感に襲われ、ママの顔をまともに見る事ができない。

「本当に?家の事はエマに任せて、利香は寝てるのよ?」


「ん…。」


布団の中で返事をする。

ママが部屋から出て行ったのを確認して、アタシは顔を出した。