やっと半分終わった…。

いつもより遅いスピードでの配達。


アタシを待ち構え、家の前で仁王立ちしているおじさんに舌打ちされ、頭を下げる。


あぁ、熱、上がってきたみたい…。


ハンカチを濡らそう。


公園の水道目掛けておぼつかない足取りで歩いていくと、そこに優がいた。


「あっ…。おはよう…。昨日は悪かった。どうしても謝りたくて待ってたんだ…。」


アタシを見て気まずそうな顔をする優。


けどアタシは、それに答える事ができなかった。


「おい…。利香?」


優がアタシに近づいてくる。


「優…。」


フラッ


「おい!」


立っているのがやっとだったアタシは倒れ込み、ギリギリのところで支えられた。