利香15歳・5児の母です!

「あなたの気持ちはわかるわ。あなた、兄弟たちの母親代わりみたいなものなんですってね?きっとワタクシの孫のお世話もして頂いているんでしょう。感謝します。」


「あなたにお礼を言われる覚えは無いわ!」


アタシはこの人のために、緒方家のためにピノコの面倒を見ていたわけじゃない。


お礼なんて言われたくなかった。


「けどよく考えてごらんなさいよ。こんなに兄弟が多くて、片親で、水商売なんかしてて、家族みんな十分な生活ができてるのかしら?」


「それは…。」


言葉に詰まる。


きっと嘘をついても無駄だ。
だって、緒方さんは全部承知の上で言ってるに違いないから…。