利香15歳・5児の母です!

「あなた、確か中学三年生だったわよね?」


アタシは黙って頷く。


この人は本当にうちの家族の事を調べ上げているのだ。


緒方さんの鼻の頭には、玉の汗がうっすら浮かび、塗り固められたファンデーションが崩れている。


「なら話しは理解して頂けるはず。今日ここに来たのはね、ピノコちゃんをうちで引き取る話しを進めるためなのよ。」



は?
引き取る?



「な、なんの冗談ですか!!」


やっと話しの内容を理解したアタシは叫んだ。


けど、緒方さんはアタシの反応に眉一つ動かさずに冷静さを保ったまま。


アタシは、混乱して足がガクガク震えだした。


ピノコを引き取る…。