利香15歳・5児の母です!

「すみれさん、います?」

ママの知り合いかな?


「えと…。ママはちょっと出かけていますけど?」


「はぁ〜…。」


た、ため息?


お婆さんはレースがあしらわれたハンカチで汗をふきふきした。


「あなた、ワタクシは怪しい者じゃなくてよ。そのチェーンをおはずしなさい。」


隙間から覗き込むアタシの態度がシャクに触ったのか、お婆さんは露骨にいやな顔をする。


しぶしぶチェーンを外すと、お婆さんは玄関になだれ込むように入ってきた。


「すみれさんが帰るまで待たせてもらいます。」

「えっ?ちょ、ちょっと待って下さい!母はいつ帰るかわからないし、伝えておきますから。母のお友達ですか?」


お婆さんの眉毛がピクリと上がった。