「なぁ、お前最近俺の事避けてない?」


講習が終わると一目散にアタシの席へやってきた優が言った。


「そ、そんな事ないよ!」

「いや、あるよ!だってここんとこ何かと理由をつけて一緒に帰らないじゃん?新聞配達だって、別の道通ってるだろ?なんか会う回数減ったよな?」


うっ…。


確かにアタシは優を避けていた。


新聞配達の時間も少し早くした。


けどそれは嫌いになったからじゃなくて、これ以上一緒にいると、どんどん好きになっていく気持ちが大きくなるに決まってるから。


だって、優にとってアタシは友達でも、アタシは優にそれ以上の感情を持ってるんだもん。


それがバレたら、友達ですらいられなくなりそうで怖い。


結果、あまり優と親しくしない方がいいって結論に達した。


そうすれば、好きになる気持ちにブレーキをかけられるし、アタシの気持ちがバレる事もない…。


はず?