｢んまぁ〜！若い夫婦？あんなのが子供を育てられるのかしら？｣


｢本当よね？まさに子供が子供を産んじゃったって感じ？｣


ｱﾀｼたちの様子を伺っていた井戸端会議中のおばちゃんたちの会話が耳に入る。


｢ちが！この子はｱﾀｼの妹…。｣


｢よしよ〜し！パパが高い高いしてあげるからね！｣


誤解を解こうとしたｱﾀｼの言葉を優が遮った。


｢ちょっと優！｣


おばちゃんたちは顔をしかめながら遠慮なくｱﾀｼたちを見ている。


｢いいじゃん、いいじゃん！言いたい奴には言わせとけ！お前は周りを気にしすぎなんだよ？例えばこんな若夫婦がいたって不思議じゃないだろ？｣


そう言いながら、ピノコを高く持ち上げた。


｢キャッ！キャッ！｣



すっかり機嫌を良くしたピノコを見て優が嬉しそうに笑う。


｢見ろよ？俺に懐いたみたいだ！｣



優がはしゃぐ姿を見て、ｱﾀｼの気持ちは確信に変わった。



ｱﾀｼ、優が好きだ。
恋してる…。