「なんかいつも以上に疲れてるね?」


「まぁね…。夏休みって言っても休む時間なんかないから。むしろ学校来てる時より忙しい…ふぁ〜あ!」


あくびするアタシを見て、千草がクスリと笑う。


バイトも大変だけど、兄弟たちも夏休みだからその分家事も増える増える…。


勉強でヒィヒィ嘆いてる人がうらやましいよ。





「こら!山田さん!携帯やめなさい。」


先生に注意された千草は携帯を素早く机の中に隠した。


けど、先生はツカツカと近づいてきて、千草の携帯を取り上げてしまった。


「授業が終わるまで没収します!」


「そんなぁ!もう触らないから返して下さい!」

千草の懇願も虚しく、先生はポケットに携帯をしまった。