「…か!利香!」


「んん?」


「利香、今寝てたよ!」


講習中、横に座っていた千草に起こされ、アタシは 目を擦った。


「アタシ、寝てた?」


「イビキかいて寝てたよ?」


「嘘?!」


「嘘だよ〜ん!」


「脅かさないでよぉ!」


「そこ、何か質問?」


担当の先生がアタシと千草をメガネの奥からギラリと睨んだ。


「すみません…。」
「すみません…。」


クラスメートの冷ややかな視線を浴びて、アタシたちは小さくなる。


新聞配達をしてからの朝一の講習は思ってた以上にきつい。


眠いなぁ…。
一時間半も早く起きてるもんな…。


「ふぁ〜あ!」


あくび連発。
止まらないよぉ。