「さぁピノコ、保育園に行くよ?」


アタシは自分のカバンを背負い、ピノコを抱きかかえる。


うっ…。
重いよぉ。
もう8キロだもんね?早く歩けるようになってくれ〜(泣)


思わずよろめく。


テスト前のアタシのカバンは、分厚い参考書が詰め込まれていてズッシリしている。


「利香姉、僕がカバン持ってあげる!」


「いいよ!重いから。」


「大丈夫だよ!僕、力持ちだから。それよりピノコが落っこちたら大変だ。」


大貴はランドセルを背負いながらアタシのカバンを両手で抱えた。