その日の放課後、アタシは優の紹介でアルバイトを決めてきた。


配達エリアが狭い分、給料も多くはないけど、それでもだいぶ家計が潤う。


バイト代が入ったら、何か自分へのご褒美を買っちゃおうかな?


洋服、化粧品、アクセサリー…。


欲しい物はたくさんある。


そうだ!
バイトを探してくれた優にも何かご馳走しよう。



給料をもらう前から夢がどんどん膨らんでいく。

綿菓子みたいにフワフワで真っ白な雲を見上げながら、アタシは色んな事を考えた。