利香15歳・5児の母です!

「おっす!」


翌日、優は口元を紫色に変色させて登校した。


「おはよう…。」


昨日抱きしめられた事を思い出してしまって、優の顔がまともに見れない。


「いや〜、昨日は母ちゃんに叱られたよ!喧嘩してきたんだろう!って。」


「嘘!?本当にごめんなさい。」


「いや、いいって!ちゃんと事情話したら誉められちゃったよ!よくやったって。名誉の負傷ってヤツだ!」


優は腫れた口元を親指でつついた。


「それよりエマちゃん良かったな、元気になって!」


「ええっ?」


アタシが訳わからない。


「いや、さっき校門でバッタリ会ってさ…。百合子ちゃんだっけ?昨日の彼女と一緒に楽しそうにしてたから。」


「そ、それで?」


「いや…。昨日はありがとうございましたって言われたけど…。なんだ、お前ら仲直りしてなかったの?」


沈んだアタシを見て、優の顔色が変わった。