甘い香り




「…それからアスター、また笑うようになったんだ」



そう言って目を細めるアカシア。

あたしが言ったのかどうかはわからない。

母さん以外にだって、そうゆう考えの人いるだろうし。

記憶ないからどうにも言えないけど。



「まあ…多分、アスター本人にしか真実はわからないと思うよ」

「ふーん…」



もし、その女の子があたしだったとしたら

11年以上前のことになる。

でもそしたらこの間アスターが言ってた話とは合わないし…。

……どれが本物なんだろ?



「今はマミちゃんがいるからいいと思うけどね、ね!」

「……」