「スッピン?」
「そうなんですよ加藤さん。玖珂君って、女形みたいな化粧しても綺麗なんですよ?…まあ、私と比較するのが失礼なぐらい、玖珂君格好良いし綺麗でした」
「そうだね、君の顔ぱっとしないもんね」
「あの、地獄に堕としちゃうぞ☆」
「ぎゃあぁぁぁあぁぁああああ!!!」
ニコリと笑う高村に殺伐効果は無いが、体から放出される"妖力"で加藤は軽く悶える。
……ていうか、俺も少し鳥肌立ったんだが。まぁ、褒められて悪い気はしないがコイツの場合冗談なんじゃねぇの?
「…た、高村さん…何者なの…。陰陽師じゃないよね?」
「あっ、私?
——魑魅魍魎の主だけど?」
その答えを聞いた瞬間、加藤は顔を真っ青(霊だから元々だが)にして俺の後ろに隠れるのだ。…ったく、男として情けねぇ。
何でこんな女如きに恐れを成すのか、皆目検討がつかない。
「よよよよ、妖怪?!」
「——ではないんだよね私。細かいことは説明するの面倒だから止めるけど、別に加藤さん獲って喰おうだなんて思わないし」
「美味しくないだろ、こんなオタク」
「ちょっと玖珂君?自分が格好良いからって、それは無いんじゃないの?」
「はあ?こんなナリして俺に縁結びを頼むんだぞ?少しは身だしなみをキチっとしてから出直して来いってんだ」
正影がそう言った瞬間、菊花は突如真剣な顔をして加藤を見つめた。
一体何なんだ?

