彼の手がキライ



ペットボトルの飲み物とチロルチョコの代金を言い、袋にそれらを入れる。


「お前顔赤い。大丈夫?」


袋を新井達也に渡す時に、彼の右手の甲が熱い頬に触れた。


体がビクッとして、反射的に頬に触れた手を叩いていた。


「バ、バイト中だからやめて……。もうすぐでバイトも終わるから大丈夫、だから」


昨日今日でわたしに触りすぎだって。


新井達也は唇を尖らせてわたしから目を逸らすと“そうだな。わりぃ”と言ってコンビニを出た。