彼の手がキライ



別に可愛い女じゃないからいいけど。


――新井達也は強引だけど、わたしが断ると送ろうなんてしない。


ちゃんとわたしをいい方に引っ張ってくれて、わたし1人でも出来ることはわたしに選択を任せる……のかな?


よく分かんないけど。


「今日はありがとう」


お礼くらいは笑顔で言わなきゃね。


意識して口角を上げて整骨院を出た。