彼の手がキライ



やっぱり食べ物も体に影響するんだ。


「はい、分かりました」


……コンビニとかで売っているパンは食べない方がいいのね。


緑色の紙をわたしの手に持たせて、女の人は受け付けに戻った。


あ。


お金払わなきゃ。


ソファーから腰を上げて受け付けに行くと、後ろから新井達也が肩を叩いてきた。


「オレが払っておいたからいいよ。無理やり連れてきてごめんな」


「え?」


いや、そんなのダメだよ。


だって、無理やり連れてきたって言っても、わたし今、新井達也に感謝してるし。