彼の手がキライ



受け付けの女の人が、緑色の小さな紙を持ってわたしにそう言った。


ソファーに座るように言われ、腰を下ろした。


ちなみに新井達也は立ったまま。


「体の歪みを治すと、頭痛や発熱などの症状が出てくる場合があります。これは今まで隠れていた体の悪い部分がでている証拠です。
この紙を見て下さい」


そう言って見せられたのは緑色の小さな紙。


大きな氷が、ほとんど水面下に沈んでいる絵が印刷されている。


その絵の下には副作用という項目があり、頭痛や発熱の症状があることを書いている。